この記事の要点
目と顔の皮膚を同じ『汚れ』としてこすりません。しょぼつき・濁り・目を閉じる変化は当日相談し、皮膚は湿り・赤み・においを別に記録して乾いた状態を保ちます。
- 左右の目を同じ光で見て、開き方・透明感・こする動作を確認する
- 目用と皮膚用のガーゼを分け、眼球をこすらない
- 皮膚の湿り・臭い・痛みが続く場合も自己流薬を使わず相談する
この記事は公開情報をもとにWANLABが編集した一般情報です。健康や行動に関する判断は、必要に応じて獣医師や専門家へご相談ください。
朝、目の下が濡れていて、鼻横の毛も少しにおう。同じガーゼで顔全体を強く拭くと、皮膚の摩擦を増やし、痛い目まで刺激するおそれがあります。
目は『時間を優先する痛み』、皮膚は『湿りを残さず原因を分ける』という二つの判断に分けます。
シー・ズーでは、角膜と皮膚を別の場所として見る
角膜は透明な眼表面で、傷がつくと強い痛みと濁りにつながります。シー・ズーを含む短頭犬では、顔貌、眼裂、被毛の接触など複数の要因が角膜表面のリスクに関わります。
一方、顔の皮膚では、涙や分泌物が毛と皮膚の間に残ると浸軟し、摩擦や微生物の二次増殖が重なりやすくなります。同じ顔周りでも、検査と治療の対象は別です。
10万頭超の英国一次診療研究では、シー・ズーの角膜潰瘍の年間有病率は3.45%でした。別のシー・ズー集団では皮膚疾患16.6%、眼科疾患11.9%が記録されています。
これらは英国の診療記録に基づく集団値で、日本の一頭の診断確率ではありません。しょぼつき、濁り、赤み、臭いの原因は診察と検査で区別します。

毎日の観察は、目・皮膚・記録を分ける
- 目:左右の開き方、しょぼつき、白や青い濁り、急な充血、こする動作を見る
- 皮膚:鼻横・目の下・唇周りを分け、湿り、赤み、臭い、べたつき、痛みを確認する
- 清拭:獣医師から指定された方法で、別々の清潔なガーゼを使い、こすらず水分を押さえる
- 記録:同じ明るさで写真を撮り、始まった日、片側か両側か、かゆみ・耳症状も書く
毛が眼球へ触れている、涙が常に皮膚を濡らす、皮膚が繰り返し赤くなる場合は、カットや洗浄剤を自己流で変える前に相談します。眼科検査、涙量、皮膚の細胞診などで対応が変わります。
目を閉じる・濁る変化は、翌日まで待たない
しょぼつく、片目を閉じたまま、前足でこする、急に涙が増える、角膜が白や青く濁る変化は、角膜潰瘍など痛みのある病気を否定できません。家庭で人用点眼薬や残薬を使いません。
皮膚では、悪臭、膿のような分泌、ただれ、出血、触ると痛がる、かゆみが広がる場合は早めに受診します。皮膚の赤みだけでアレルギーや感染を断定せず、範囲と経過を伝えます。
救急の目安:眼球が急に突出した、深い傷や異物が見える、急に見えていない様子がある場合は眼科救急です。眼球を押さえたり異物を抜いたりせず、直ちに動物病院へ連絡してください。しょぼつき・閉眼・濁りも当日中に相談します。
よくある質問
- 涙やけがあれば角膜潰瘍ですか?
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涙やけは涙が毛へ広がった結果で、角膜潰瘍を示すものではありません。ただし、しょぼつき、濁り、痛み、急な涙の増加が一緒なら早めに診察を受けます。
- 顔のしわは毎日消毒した方がよいですか?
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健康な皮膚へ強い消毒を続けると刺激になる場合があります。犬ごとの毛・ひだ・皮膚疾患に合わせ、清拭方法と製品を獣医師へ確認し、まず水分を残さないことを意識します。
参考情報
- BMC Veterinary Research:Demography and disorders of Shih Tzu dogs
- BMC Veterinary Research:Corneal ulcerative disease in dogs
- PLOS ONE:Impact of facial conformation on corneal ulceration
- Scientific Reports:Epidemiology of skin fold dermatitis
- ACVO:Corneal ulcers
- ACVO:Signs of ocular discomfort in your pet
- Merck Veterinary Manual:When to see a veterinarian
- Merck Veterinary Manual:Ophthalmic emergencies
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